環境報告書2011

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3.特集防災ボランティアの活動記録特集私たちteamMは東日本大震災後、被災地支援のために三重大学を中心とした三重県の学生が立ち上げた学生災害支援団体です。私たちは、震災が起きた3月11日からメディアを通じて流....

3.特集防災ボランティアの活動記録特集私たちteamMは東日本大震災後、被災地支援のために三重大学を中心とした三重県の学生が立ち上げた学生災害支援団体です。私たちは、震災が起きた3月11日からメディアを通じて流される悲惨な映像を見て、全員が『被災地のために何かしたい』と感じ、次の日3月12日に結成しました。最初の取り組みとしては結成してから2日後3月14日から始めた募金活動があります。実施した場所は津、津新町、伊勢、白子などの三重県内の駅や伊勢神宮でもさせていただきました。それは4月に入っても続きました。100人を超える人が集まることもあり、結果として800万円以上の募金を入れていただきました。また私たちは計2回現地への人的支援なども行いました。第一回の現地支援は3月24日~4月1日までの1週間、学生3名医師1名エンジニア1名の計5名で福島県いわき市を中心に医療支援を中心に活動しました。活動内容としては、在宅患者の往診や診療所の設置などでした。いわき市中心でしたので原発30km圏内、約20kmの地域で活動することもありました。実際放射線の恐怖の中での活動は精神的にもきつかったですが、現地の方とふれあい現地の方々の話を聞き、自分たちはこれからも支援を長く続けていこうと心に誓いました。第2回の現地支援は4月28日~5月5日のゴールデンウイークを利用し学生約15名で福島県いわき市、福島市で活動を行いました。そのころ現地では、復興に向けて様々な活動が行われていました。私たちは現地の学生やボランティアの方々とともに活動しました。内容としては通れなくなった橋の上の瓦礫を撤去したり、避難されている方へのハンドマッサージと対話による心のケア活動を行いました。瓦礫撤去では数mの距離しかなかったにも関わらずとても長い時間がかかり、とても力仕事はつらいものでした。またハンドマッサージでは避難所にいるたくさんの方と会話し、時には会話の中で実際の津波などの恐怖を垣間見ることもありました。『その恐怖に負けず頑張ってほしい』と思うと共に自分たちがもっと頑張ろうと感じました。7日間という短期間の支援ではありましたが、たくさんの現地の方と触れあい、復興にむけた力強い決意と心意気を感じることができました。そして私たちも被災された方々とともに、歩んでいきたいという思いを新たにし、福島から遠く離れた三重で活動する活力を得ることができました。活動状況teamMメンバー声teamM代表者医学部医学科2年森貴祐さん東日本大震災ボランティア活動に参加しました!ボランティア活動には元々から興味はありましたが、さまざまなメディアで報じられる震災の映像を見たことが、実際に活動を始めるきっかけになりました。『何かしたい』という自分の中の気持ちを実現するべく、仲間を集めてボランティア活動を開始しました。被災地に着いて、報道で見ていた建物が流され瓦礫の山となっている光景を予想していたのですが、実際は建物が無事に残っているにもかかわらず人が全くいないといった光景で、ゴーストタウンのような印象を持ちました。また、僕たちが行ったところは放射線濃度が濃い地域の福島県いわき市だったので、放射線に対して過敏に反応してしまう面もありました。ボランティア活動を終えて、被害が地域によって異なるにもかかわらず、一部分を取り上げ偏った情報を報道するメディアのあり方についてもありますが、何よりも僕たちは向こうの人ともっと接するべきだと感じました。被災者の方々と触れ合う中で、絶対にこのような事態を繰り返して欲しくないという思いを強く感じ、東海・東南海沖地震についても考えさせられました。被災者の方々を安心させる意味で、こちら側の防災を固めてから支援を行っていく形でも全然遅くないのではとも感じました。16 Environmental Management Report 2011