環境報告書2011

環境報告書2011 page 22/84

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3.特集特集て作成され、津波防波堤などハード整備も進んでいた。しかし、その存在が逆に安心感になり、避難行動をしなかった方々が津波の被害に遭われているような状況がありました。我々もハザードマップが安心マッ....

3.特集特集て作成され、津波防波堤などハード整備も進んでいた。しかし、その存在が逆に安心感になり、避難行動をしなかった方々が津波の被害に遭われているような状況がありました。我々もハザードマップが安心マップになってしまったのでは何にもならないということを非常に感じましたし、今後の対策としてもしっかりやっておかなければならないと思います。そして、県内の地震対策も、3月11日に被害の想定を上回る事態が起こっていることから、もう一度東海・東南海・南海地震が連動して同時に発生した場合の抜本的な想定の見直しが必要になります。見直しの被害想定が出る前に、今すぐ出来ること、それがまさに避難の話で、自分たちはどこに逃げたらよいのだろう。これは学生さんだけではなくて一般的な住民の方々もそういう認識じゃないかなと。今の避難所が安全か。避難所で津波被害に遭った方もいた。今回のことを踏まえ、高さを保った避難場所まで逃げる意識を持って頂く必要がある事に、我われとしては非常に危機意識を持っているところです。そのために、例えば東日本大震災並みの状況が起きた場合の県内の津波の浸水予測を来月中にはオープンにし、各地域における津波避難計画・避難所の見直しをやって頂くということを県としては取り組みたい。命を守る、その為に何が出来るのか。その為に行政が出来ること、ただ行政で全て出来ません。自らの命は自らの手で守るということをこの機会にしっかりと県民のみなさんに意識して頂くことが大事であります。また、自ら逃げることが出来ない援護が必要な方々も含めて、共助での防災をこの機会にしっかり考えて取り組んでいるところであります。またいろいろとお世話になると思いますが、よろしくお願いします。朴:詳細な県の取り組み、ありがとうございました。想定内も想定外もない、危機意識を正しく持つことの大切さを話して頂きました。続いて畑中先生、三重大学の取り組みについてよろしくお願いします。畑中:小林さんのお話のとおり、「三重企業防災ネットワーク」立ち上げのシンポジウム中に地震。まずは大学に戻り、学長を本部長として初動体制を取り、津波に対する3階以上への避難指示畑中重光学長補佐(防災担当)を出してもらいました。実は、震災後に初動体制をすぐに取ることができたのは、自然災害対策室を中心に進めた学内防災体制の充実に向けた活動があったからです。2年前、従来から本学にあった災害対策プロジェクト室、当時は研究・社会貢献をメインの活動としていましたが、そこに学内防災も加え、発展的に改組しました。初年度は、災害対策コーディネーターと共に、特に職員の防災意識の向上と体制の整備をしてきました。昨年は国、三重県、津市と連携を取って、防災の行動を起こせる体制づくりを進めています。まず教職員の意識、能力の開発をする。また、学生教職員の安否確認対策については、各部局でその手法について検討中です。今年度は9月2日、学長の強い要望から東日本大震災の大津波発生を踏まえた訓練を実施します。教職員の皆さんには、学生の命も守るという役割も担っていることを認識して頂きたい。本学として地域の人たちに迷惑をかけないように整然と1万人を逃がすという訓練の計画を進めています。また、12月7日の総合防災訓練では、近隣の方々、約1万人も意識した訓練を組み入れたいと考えています。将来に向けて少しお話しします。基本的に学内防災力とは、災害の発生時にどれだけ多くの学生、教職員の命を守り、大学としての教学体制を維持できるか、そのような力だと位置づけています。具体的にこれから学内防災力を強化するにはどうしたら良いのか。出来れば、新たな組織体制の構築をし、そこで教職員が、日常の学内防災体制をチェックし、防災訓練の実施を企画できるようにするなど、防災教育の体制を整えたい。そのためには、防災教育を担当できる人財を育てる必要がある。今、大学として、社会人向けの「さきもり塾」を開講して防災人材を育てる、そんな事業が進んでいます。本学職員、大学院生も入ってもらっています。もう一つ最後に、学内環境の整備という面で住みやすいキャンパスというのは、やっぱり何か発災したときにも防災的に機能するキャンパスになる。そういう学内環境にしていきたいと思います。朴:現在、この防災ガイドの英語・中国語バージョンは作成中です。鐘さんは、留学生として防災などについていかがですか。鐘潔蛍留学生(天津師範大学)20 Environmental Management Report 2011