学生皆さんに回答いただきました「環境アンケート」の結果がまとまりましたので報告いたします。

1.アンケート調査の目標
 本学学生の環境に対する「認識・意識・行動」について現状を把握し、三重大学が進める「環境先進大学」としての役割と位置づけ、到達点(教育効果など)の設定を明確にすることを目的としたアンケートです。

2.調査期間
 調査期間:平成30年10月1日(月)~10月31日(水)

3.回答数
 回収者数:883人 回答率:12.3%が回答
 (学部学生6,055名、大学院生1,138名 平成30年5月1日現在)

4.環境アンケート結果
 ●平成30年度 三重大学生環境アンケート調査(概要版)(形式:PDF)
 ●平成30年度 三重大学生環境アンケート調査報告書(カラー表示)(形式:PFD)(学内限定)
 ●平成30年度 三重大学生環境アンケート調査報告書(白黒表示)(形式:PDF)(学内限定)
 

5.アンケート調査実施者
 責任者:国際環境教育研究センター長

6.環境アンケート実施と回収、及び募集方法
 ・実施・回収方法:アンケートは「ペーパーレス化」のため、学内教育用eラーニングシステム(Moodle)を活用
 ・募集方法:国際環境教育研究センター員の教員から学生に呼び掛けと、環境・情報科学館1階大型ディスプレイ等で募集の掲示


環境・情報科学館1階大型ディスプレイの表示

7.環境アンケート結果の要約
  環境に対する認識について 
◯環境問題に関しては、学生の認識は、地球温暖化に対して87%が問題であると認識し、ごみ処理は深刻な問題であるという認識は、93%と高い認識であった。
◯三重大学の取り組みに関して、環境活動に力を入れている認識は79%と高いが、省エネ活動に積極的に取り組んでいるという認識は31%、3R活動に積極的に取り組んでいる認識は19%の認識に留まった。
◯学生自身のライフスタイルに関しては、自身のライフスタイルは環境に配慮したものであるという回答は45%、周りの友達のライフスタイルは環境に配慮したものであるという回答は27%、三重大学の学生は環境に対して意識が高いと思う認識は40%の結果となった。

 環境に対する意識と行動について 
◯冷暖房が効きすぎていると、「もったいない」と思う回答は57%に対して、冷暖房は効きすぎないようにしているという行動は78%と、冷暖房の省エネ行動は省エネ意識を上回る結果になった。
◯点けっぱなしのテレビやパソコンを見たら、「電気がもったいないな」と思う回答は78%に対して、テレビやパソコンの電気はこまめに消しているという回答は75%となり、意識と行動がほぼ同数の結果になった。 ◯誰もいない教室で電気が点けっぱなしになっていたら、「電気がもったいないな」と思うと回答は、85%と高い結果になったことに対して、誰もいない教室で電気が点けっぱなしになっていたら消しているという回答は64%となり、無駄な照明について意識が高いが、行動が少し低いという結果に差が出た。
◯省エネ意識としては、視覚から得られる「無駄な電気機器の使用」は比較的もったいないという意識が働きやすいが、空調温度の体感(肌感覚)でしか得られない無駄は、「もったいない」という意識が生まれにくいという結果になった。
◯ ボランティア活動に関して、地域の清掃活動などボランティア活動に参加したいと思うという回答は半数近い49%の結果となったが、地域の清掃活動などボランティア活動に参加しているという回答は17%となり、ボランティアに対する参加意識があっても、実際行動に移すという回答には約3倍の差が出た結果になった。

 その他 
◯環境に関する対話の設問を行った結果、友人と節電やごみ問題について話をすることがあるという回答は16%、家族と話をすることがあるという回答は30%の結果なり、友人と話をするよりも家族と話をする機会が多い結果がでた。
◯女性と男性の回答を比較すると、全体的に女性の方が、環境の認識、環境の意識、環境の行動のすべてにおいて女性が高い結果(5ポイント以上の差)が出た。

8.アンケート結果の利用方法
 今回の環境アンケートの結果により、学生の環境意識と認識をより高めて、行動を促すために有効な環境啓発活動と環境教育を見直すことを目的として、平成31年度以降の「EMS(環境マネジメントシステム)年間計画」の策定のためのデータとして用います。また、アンケート結果は「環境報告書2019(2019年9月発行予定)」にて報告をする予定です。
同様の環境アンケートは、次回3年後ないし5年後を目途に実施を予定して、次年度以降の見直しの効果をはかることと、本学が目指す「環境の文化が根付く大学」の実現に向けた指標の一つになりうると考えています。

9.参考にしたアンケート
 調査名:平成25年度大学生エコライフ推進プロジェクト アンケート調査報告書
 発 行:京都市環境政策局地球温暖化対策室

10.アンケート結果公表までの流れ
 ・11月1日から集計開始
 ・11月28日に、学長にアンケート結果の報告
 ・12月~1月15日まで、各学部にてアンケート結果公表に向けた意見調査
 ・1月18日 国際環境教育研究センター運営会議にてWeb公表の審議
 ・1月18日から、アンケート結果をWeb公表