三重大学の環境報告書は,環境報告書2006から作成し,高校生と在学生,地域住民や企業を対象に配布をしてきました。
 環境報告書2019からはWeb版の報告書としています。
 読者の対象として想定する高校生や大学生など若年層が手軽に見ることができるようにと考慮して,Webに掲載する方法としてPDF形式ではなく,
 PC端末やタブレット端末,スマートフォンなどの端末機器によって異なるディスプレイの大きさに対応したレスポンシブWebデザインにしていま
 す。

三重大学環境報告書2019

この度,環境報告書2019Web版が環境に影響を与えていることを数値で評価するために,LCA(ライフサイクルアセスメント ※1)を実施し,特に
 気候変動に対する影響を評価しました。

結論を一部抜粋
 ・ 環境報告書 2019Web 版は,インベントリー分析の結果よりエネルギーの使用割合は,制作②(生産段階)の影響が
   83%と大きく,特にコーディング作業の影響が大きいことがわか った。
 ・ 環境報告書 2019Web 版では,使用維持管理段階(閲覧の数の変動)により影響を与えるが,年間閲覧を 10 倍
  (189,615 件)に増加した場合を仮定として算定をした場合も,全体のエネルギー使用量に関して寄与度が,0.4%か
   ら 6%となるが閲覧数による影響は小さいものと考える。

 ※1 ライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cycle Assessment)とは,製品さらにはサービスの「資源採取から原料生産,製品生産,流通,消
      費,廃棄・リサイクル」といったライフサイクル全体の環境に与える影響を数値(定量化)して,評価をする手法です。
      評価した結果は,次回の製品の設計やサービスを考える時に,より環境への影響を低くできるように,環境影響の大きい段階(箇所)を見極
     めて改善することに活かされます。

これまで環境報告書2019まで14冊作成をし,うち11回環境省主催の「環境コミュニケーション大賞 環境配慮特定事業者賞」を受賞して
 おります。

 第23回環境コミュニケーション大賞〝環境配慮促進法特定事業者賞"を受賞!

また,このLCAの基礎については,科学的地域環境人材育成(SciLets)事業で学ぶことができます。
 ◆ 選択科目を新しく開講いたしました!『ライフサイクルアセスメントの概要と事例(講師 渕上 佑樹)』