2021年7月28日に,「三重大学の環境・SDGsのビジョンと持続可能な三重創生に向けた地域共創大学としての三重大学の役割」をテーマとする「三
 重大学環境・SDGs座談会2021」が,国際環境教育研究センター(MieGECER)にて,伊藤正明学長,今西誠之理事・副学長,朴恵淑特命副学長,
 教職員(国際環境教育研究センターの各部門長),学生(日本人学生と留学生)の13名が参加して開催されました。

伊藤正明学長からは「教職員とは様々な場面で意見交換を頻繁に行っていますが,三重大学の多数を占める学生と膝を交えて,三重大学の環境・
 SDGsのトップランナーとして積極的な推進に向けた意見交換を行うことによる,大きなシナジー効果に期待したい」との挨拶がありました。
 「国際環境教育研究センター」の5つの部門(SDGs-ESD部門環境ISO推進部門環境教育部門環境研究部門スマートキャンパス部門)の活動
 内容については,本センターのHPを参照願います。

伊藤正明学長

 「三重大学ESD-SDGsクラブ」代表 小西凌さん

三重県や三重県内の自治体との連携によるSDGs講演会や展示会を通じた普及啓発活動,三重県の脱炭素社会構築のためのサステナビリティ委員会に
 学生初となる委員就任,三重大学と企業(中部電力株式会社)とのエネルギー環境教育協働事業への参加,伊勢湾の松名瀬干潟で環境保全活動,国
 際学会で研究発表及び国際交流活動など,世界の若者とのコミュニケーションおよび協働活動を通じた,グローバルとローカルをつなぐ,グローカ
 ル環境・SDGs活動について発表しました。多岐に渡る「三重大学ESD-SDGsクラブ」活動は,SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」,目標7
 「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」,目標8「働きがいも経済成長も」,目標13「気候変動に具体的な対策を」,目標14「海の豊かさを守ろ
 う」,目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とも密接に関係している活動です。

 「環境ISO学生委員会」副委員長 土井理紗子さん

3R活動として,卒業生の不要となった家電製品を引き取り,新入生や留学生へ譲渡するリユースプラザの活動,素足で走れる町屋海岸プロジェクト
 ,地球温暖化防止のための緑のカーテン事業などについて紹介を行いました。「環境ISO学生委員会」の活動は,SDGsの目標4「質の高い教育をみん
 なに」,目標12「つくる責任つかう責任」,目標13「気候変動に具体的な対策を」,目標14「海の豊かさを守ろう」,目標17「パートナーシップで
 目標を達成しよう」とも密接に関係している活動です。

 「自然環境リテラシークラブ」代表 長谷川真乃さん

南伊勢町でのカヤック,シュノーケリングなどアウトドアの活動を通じた,自然の楽しさや危なさを人に伝える活動内容について報告しました。ク
 ラブ活動を通じた地元の方との触れ合いについて語り,これからも地域に根ざした活動を続けることを述べた。「自然環境リテラシークラブ」の活
 動は,SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」,目標13「気候変動に具体的な対策を」,目標14「海の豊かさを守ろう」,目標17「パートナーシ
 ップで目標を達成しよう」とも密接に関係している活動です。

 「三重大学の2030年のSDGs達成に向けたアイデア募集」最優秀受賞 水間真哉さん

「大学が育む地域の学のネットワーク〜地域のつながり・学びの場の創出」をテーマに,大学を地域の学びの拠点にするには,地域の住民が学べる
 場所,地域のネットワークをつなげる場所,地域のやりたいことを実践できる場所としての役割が必要であると述べました。具体的な取り組みとし
 て,学生がガイドを務め,大学内ツアーの実施などで学生と住民が相互に知り合う機会を作ること,ワークショップやイベントを実施し,大学を学
 びの場として認知させること,住民発のアイデアなどの実現のために大学がサポートすることなどを挙げた。このようなアイデアは,SDGsの目標4
 「質の高い教育をみんなに」,目標11「住み続けられるまちづくりを」,目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」と密接に関係しているこ
 とから,地域と大学との密接な連携による「三重大学モデル」として大いに期待できます。

 中国からの留学生 陶鋭意さん

流暢な英語で,中国の急激な経済成長に伴う,北京や上海,天津などの大都市や工業地域での深刻な大気汚染問題の解決のために四日市公害につい
 て学び,日中の国際環境協力について貢献したいとの抱負を述べました。また,得意な英語を活かして,国際学会での発表及び国連の環境・SDGs関
 連の国際会議に参加し,三重大学の取り組みを世界へ発信したいと力強く述べました。陶さんの意見は,SDGsの目標4「質の高い教育をみんな
 に」,目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」,目標10「人や国の不平等をなくそう」,目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」と密接
 に関係していることから,トップランナーの三重大学の環境・SDGsの実績およびノウハウを生かし,三重だけでなく,中国やアジア諸国との環境外
 交に活かされる国際貢献の有効な役割を担うことになります。

その後,参加者同士の活発なコミュニケーションによって,「三重大学環境・SDGsプラットホーム(学生)」を構築し,三重大学生の環境・SDGs
 活動が個別に行うだけでなく,様々な学生活動を束ね,シナジー効果を生み出す役割を担う「三重大学環境・SDGsプラットホーム(学生)」を積極
 的に運営することとなりました。第1歩として,『三重大学環境・SDGs報告書2011』に,「三重大学環境・SDGsプラットホーム(学生)」を設
 け,学内の環境・SDGs活動を行うクラブやサークルの活動を調べ,掲載することとなりました。

「三重大学環境・SDGs座談会2021〜三重大学の環境・SDGsのビジョンと持続可能な三重創生に向けた地域共創大学としての三重大学の役割」は,
 『三重大学環境・SDGs報告書2021』の特集として掲載されます。『三重大学環境・SDGs報告書2021』のWeb版は和文,紙面の概要版は和文と英文
 に作成し,9月30日に国内外へ公表する予定です。なお,本座談会の約45分に編集した動画は,三重大学のHPに掲載し,『三重大学環境・SDGs報告
 書2021』とリンクすることで,学内外に積極的に発信する予定です。

                               参加者一同 ※コロナ防疫措置を行った後,撮影時のみマスクを外した